2009年07月15日

マンション契約までの道のり 第2日目(後半)

日本人というのは住まいに求める条件として、特別「南向き」思考が強いのだそうです。
欧米では家の材質や構造上もともと大きな窓を造る文化がないとか、家具の日焼けを嫌うとか、淡い瞳の色のせいで日本人より暗い光を好むから、とかいろいろ理由はあるようです。
ネットでいろいろ読んでいても、「方角」の条件を捨てるだけで選択の幅は大きくひろがりますよ、という意見は結構ありますね。
昔自分が6年間住んでいたアパートは西北向きで、夏の日の入りに10分程度、壁の一部に日が当るだけの部屋でした。
でも思い返すとけっこう快適に住んでいたんですよね。
実際自分のことだけ考えたら、別に南向きである必要性はないのです。
一人暮らしで昼間は仕事してますから家にはいないし、洗濯物も必然的に室内干しです。
家に日差しが入る、といったって、日焼けはしたくないですから日の当らないところにいるでしょうし。
夏になれば高度が高くなりますから、南向きだって室内には昼間の日光はほとんど入らないでしょう。

ではなぜ南向きにこだわるかといいますと。

1.ガーデニングがしたい。

花を愛でるというようなガーリーな趣味ではなく、食うためのハーブを育てるのが好きです。今の賃貸でも、ローズマリー、タイム、セージ、バジル、山椒などは育っております。ただスペース的にはもう限界です。あとルッコラ、紫蘇、ネギ、コリアンダーも育てたいなあ。
なので植物が育つだけの日差しは確保できなければ困ります。

2.ペットのために。

マンションを買う理由の一つは猫を飼いたかったからです。
ワンコであれば室内飼いでも散歩にいくでしょうから日光浴もできますが、猫を室内飼いして日当たりが悪ければ、やはり猫の健康に問題がでてくるでしょう。

3.寝起きが悪い。

これは南向きよりも実は強いこだわりがあるのですが、「寝室に朝日が入る部屋」ということがはずせない条件です。
物心ついてより、いまだかつて一度として「気持ちのいい目覚め」というのを体験したことがない、チヨー寝起きの悪い人間です。
睡眠時間もいろいろ試してみたり、アロマや灯りの調整など寝る前の儀式もいろいろ試してみましたが、3×年間まったく効果なしです。
ただそれでもなんとか遅刻せず仕事に行けるのは、朝日が入る部屋に住んでいるからだと思うのです。
北向きの部屋に住んでいたときは、学生だったからでもありますが、20時間とか連続で寝てるときもありましたし・・

で、(ここまで前置きが長くてすみません)

理想的だった東南向きの2LDKの抽選にはずれた私は、うつろな気分のままモデルルームから帰路に着きました。
そのまま家に帰ったかというとそうではなく、なぜだかふらふらと行きつけの喫茶店へと向かってしまったのです。
そこは昔から通っていた顔なじみの喫茶店で、雑談はするのですがプライベートな話などは全くしたことがありません。
ですがその日はさすがにがっくり来ていたこともあり、またたまたま他のお客さんがいなかったこともあり、思わず「今マンションの抽選に外れてきたんですよ・・」とママに話しかけてしまいました。
えっという顔をしたママさんでしたが、さすがに長年いろいろな客の話を聞いてきた方です。うんうんと私の話を一生懸命聞いてくだざいます。
そして東北向きの物件を勧められたがガーデニングでできないので・・という話になったとき、ママさんがちょっと小首をかしげてこうおっしゃったのです。

「うちに来るお客さんで園芸家の方から聞いたんですけど、植物は一日に2時間日が当ればちゃんと育つんだそうですよ」

「人生を変えた一言」というものがあるなら、まさにこれが私の人生を変えた一言だといえる気がします。

その言葉を聞いた途端、「そうか・・!」と頭の中で何かが切り替わった気分でした。
その事実自体は、家を購入するという大きな決断の中では小さな情報かもしれません。でも自分にとっては、何か大きなタガがハズレた感じといったらいいのでしょうか、自分で決めていた様々な縛りも、意外と簡単に外せるものが多いのではないか、と気がつくきっかけになったのだと思います。

さらにその日はもう一つ、不思議なきっかけがありました。

頭の中に[E:flair]がひらめいた状態で、なかば心は宙に浮かんだままもぐもぐとランチを食べ始めたところに、一人の初老のお客さんがやってきたのです。
いかにも「社長」というイメージの「こわもて」「貫禄のある」方です。

するとママさんが、常連らしいそのお客さんにこう話をかけ始めました。
「最近いかがですか?この辺りも建設ラッシュですよねえ」
するとお客さんはそうだねえ、と、でも競争激しいからねえ、××建設も認可が降りなくて建設計画が頓挫したらしいし、○○不動産も売れなくって困ってみたいだって聞くねえ、などと話が進んでいくのです。
たまたま入ってきたお客さんは、近隣の不動産業(か建設業)の方だったのです。
ママさんは私が見てきたマンションの話を持ち出しました。
「駅前にもなんだかすごい高層マンションが建つみたいですね」
と、こわもての社長さんはこうおっしゃいました。
「ああ△△だろ。さすがにやり手だね、いい仕事するよなあ」

無関係を装いつつ耳をそばだてて聞いていた私でしたが、その言葉を聞いて思わずその社長さんに微妙に微笑みかけてしまいました。
(たぶん薄気味悪かったと思いますが・・)

やっぱり無関係な第三者のひと(で且つ専門家)からいい評価を聞くのは、なにより信憑性が高く感じるものですね。
心の中でママさんに感謝しつつ、家にもどってから改めて勧められた物件の検討を始めました。
携帯で撮ってきた日照図や、地図を見比べたところ、その部屋には午前中に2時間くらいと、夕方2〜3時間くらいの日当たりがあるようでした(角部屋なので)
間取りは申し分なし。角部屋になることで、明るさや通気はむしろよくなります。キッチンも抽選にはずれた部屋よりむしろ広いぐらいです。
そして夕方まで熟考した末、約束の時間の10分前に営業担当に電話を掛けると、とうとう「購入します」と伝えたのでした。

posted by さば at 23:36| Comment(0) | TrackBack(0) | マンション購入体験記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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